2010年代オレ的ベストアニメ10選
2010年代最後に振り返る、個人的ベストアニメ。
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発端

独断と偏見で選ぶ2010年代ベストアニメ10作 - はてな匿名ダイアリー

自分だったら何を選ぶだろうかと思ったので、やってみる。
幸いなことにアニメ視聴記録サービス Annict に生まれてからこれまで観た全てのアニメを記録してあったので、これを元に考えることにする。

今まで観た全作品
https://annict.jp/@suihan742/watched

ベスト10選

候補挙げたら10選どころじゃなくてワロタ。

好きになる基準に統一感がなくて絞り込むのがなかなか難しかったが、
主に「映像がすごい」「ストーリー・演出がエモい」の二点で考えることにした。後者に関しては要するに「うまく言えないけどぼくの好み」くらいのふわっとした意味合いに捉えていただければいい。

改めて考えてみるとOP・EDなどの楽曲に割と評価が引きずられている感じがする。音の力ってすごい。

日本語の勉強をしましょう。

なお、以下のリストの順序は単純に放映時期順(降順)に記述している。


少女終末旅行 (2017秋)

人類が残り数人みたいなレベルの終末世界を少女二人がケッテンクラートで旅する話。
絶望と仲良くなってでも人生って良かったよねって言う原作の最後までやってほしかったところはある。
カナザワからもらったカメラには今までの所有者たちの歴史が詰まっていたということが判明するシーンはとてもエモかった。最後の人類がこの二人でよかった。


終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (2017春)

人類が滅びた後にできたケモ文明を守るため、兵器として戦って死ぬことが決まっている少女がその最期に恋をして救われて死んでいくお話。
アニメではほぼ上記一点に絞って構成されているので原作の最後までやってないのだが、1クールでとてもよくまとまった話になっていた。
OPが好きで飛ばせなかった。けどよく考えたら歌詞はメンヘラみたいでなんか怖かった。どうしたらあなたに愛を刻めるんだろう。
ストーリーの最初と最後に流れるスカボローフェアもよかったですね。


甲鉄城のカバネリ (2016春)

動く美樹本絵。
澤野BGMがガツンと鳴って生駒が叫ぶみたいな描写割とよくあったけどかっこよい。
続編の劇場版が公開と同時にプライムで公開されてて頭おかしいとか思ったけどこの続編もまた良かった。
でも正直なところTVアニメ本編のお話は後半ちょっと微妙だった。それを考慮しても映像や演出はずば抜けていたように思う。


灰と幻想のグリムガル (2016冬)

設定等に真新しさはないものの、「普通の少年少女が異世界に放り込まれて生活しなきゃいけなくなったら」についてのそれらしい生活感というのかリアリティというのかが好みだった。リアルじゃなくてリアリティ。
独白で人間関係や生活のうまくいかなさをぽつぽつ呟くのがなんか好きだった。
主人公の少年ハルヒロの声優が細谷佳正さんなんだけども、これを観るまでは「鉄血のオルフェンズ」のオルガとか「ビルドファイターズトライ」のアドウみたいなキャラしか知らなかったのでそういうイメージだったのだが、全く違うハルヒロみたいな少年もやってて幅の広さにすごいってなった。


僕だけがいない街 (2016冬)

おれだって小学生から人生やり直したいわちくしょうと強く強く思った。
全体的にキャラデザインが見やすいというかかわいい感じになっていたのはよかった。
最終回付近の改変は原作よりコンパクトかつドラマティックになっていたように思う。


牙狼〈GARO〉-炎の刻印- (2014秋)

この記事書くときに一番最初に候補に挙げるくらい好き。
特撮シリーズは特に関係なくハマった(後に特撮シリーズも全部観ることになった)
劇場版も込みで全体的に戦闘シーンのアニメがすごすぎた。特に1話で焼けてる家が飛んできて突っ込むシーンとか、18話でレオンとアルフォンソが生身で闘うシーンとか、その後守りし者としての戦いを誓ってついに完全な鎧召喚して子供を守るシーンとか。
特撮初代や「RED REQUIEM」などでもよく描かれるテーマである「親から子へ、過去から未来へ受け継がれ続けていくもの」の描写が強力すぎる。21話で親父と敵対しながら守りし者の生き様を教え込まれた幼少期を思い返すシーンは感動する。
あとMONACAのBGMすごい。


ガンダムビルドファイターズ (2013秋)

こういうタッグものはいいですね。とてもいい。製作技術はあるけどバトルで勝てなかったセイが戦闘担当のレイジと共に世界大会を経験して最終回で遂に前に出て1話と同じフィールドでレイジを思わせる動きを見せるシーンとても良い。
「ガンダム本編みたいに命がけではない。遊びだからむしろ熱くなれる」という思想好き。
通常のフラメンコの3倍の情熱とかいう冗談みたいなタイトルの曲好き。
OVA込みでホビーアニメなのにエモの塊みたいな演出多い。いつかキミに使ってもらおうと思って作ったガンプラだから。


輪るピングドラム (2011夏)

きっと何者にもなれないおれに刺さった。
ピングドラムとは分け合ったりんごのことであり生命であり存在を承認しあうことだったんだなあ。
銀河鉄道の夜をモチーフにした世界観は難解で、初回観たときは主人公らも含めた全ての登場人物たちが何言ってるかよくわからないのに最後二人が運命を乗り越えて陽毬の前から姿を消しペンギンたちとどこかへ歩いていくエンディングはとてもエモーショナルな感じになった。
それはそうと未だにしっかり理解できていないんじゃないかみたいな感じが強いのでまた観返したい。


STAR DRIVER 輝きのタクト (2010秋)

颯爽登場!銀河美少年!
島、青春、ロボ。冗談みたいなビジュアルなのにめちゃめちゃ動いてかっこいい戦闘シーン。
主人公が爽やかイケメンすぎてとても観やすい。
なお劇場版。。。


ソ・ラ・ノ・ヲ・ト (2010冬)

人類が一回滅びかけたあと、黄昏の時代のお話。今より終末に近い世界の日常系みたいな感じ。
軍のお荷物部隊に配属された少女たちの日常を微笑ましく眺める話かと思って観ていると、急に7話みたいな話が挟まったりして油断ならない。
どうして僕はこういう時代の一つ二つ前の時代に生まれてしまったんだろうなという気持ちになった。
プライムで観られなくなってしまったのでいっぱい悲しい。


ほかの候補

記事を書きながら、正直なところ10選とか無理でしたという感じになった。

なお、10個に絞るにあたって最後のひとつは「僕だけがいない街」「AKIBA’S TRIP」「3月のライオン」「ガンダムUC」の間で猛烈に悩んだ。というかむしろ記事を公開した後でも悩んでいる。

ガンダムビルドダイバーズRe:RISE (2019秋)

2010年代では完結しなかったので除外。以下の感想も実際のところ2020/04~の2期次第ではある。
2010年代最後に蘇った「昔よくやってた夕方6時台ホビーアニメ」。僕らの世代的には玩具が世界規模の危機の中心になったりするのは必然的な現象なんだよな。
また、中2時代を.hack//シリーズにおかしくされた者でもあるので、ネトゲで現実世界がえらいことになったり、主要人物たち各々がそれぞれ問題を抱えていてネトゲで出会った彼らが仲間になり再起するみたいなお話にうおおって盛り上がっていた。


Dr.STONE (2019夏)

人類がほぼ全員石化して科学が失われた2000年後の世界に蘇った科学少年が色々作ってナントカするみたいなお話。科学すごいし千空の記憶力すごい。
原作は未読なので、最初は千空が科学して大樹がいちいち「なんだかわからないがすごい」と叫ぶのがあんまり好きじゃなくてこれずっと続くのかと思ったが、別れて代わりに村の人たちとのかけ合いになってからすごい面白くなった。


グランベルム (2019夏)

途中まではとてもエモくて良かったのに、最終回付近でやたら目につくガンダムパロディが気になってしまい、とくにラスボスの最後の場面でパプテマス・シロッコのパロディとかやりやがったせいで自分としては完全に台無しという気持ちになった。
OP・EDがよかった。


彼方のアストラ (2019夏)

最終回の原作改変は良かった。
それ以外の部分についても、原作をほとんどそのまま動かしたみたいな忠実な映像化は良かった。
会話での説明的な部分が多かったような気がするのはアニメとしてどうというのはある。


色づく世界の明日から (2018秋)

色彩がテーマなわけで綺麗なアニメだった。
好きだったはずなのに、ストーリーの大部分は正直なところあまり詳細な記憶がないということに気付いてしまったので除外。


3月のライオン (1期:2016秋, 2期:2017秋)

現実に川本三姉妹はいねぇんだよなって悲しくなった。
心理描写など演出も良かったけど一方でシャフトがやりがちなやつはそんなに好きじゃないなと思った。
好きな作品なのだけど、大きく盛り上がるような話ではなかったかなという印象。


牙狼〈GARO〉-VANISHING LINE- (2017秋)

近未来のアメリカっぽい街が舞台の牙狼。轟天はリストラされて代わりにバイクになったザルバを乗り回す黄金騎士。鎧のラインが光ってるのかっこいい。
8話の決闘シーンはすごいクオリティ。
キングの結界的な世界から「DIVINE FRAME」でも一番いいところで出てきた金色空間をザルバイクで突っ切って脱出してキング瞬殺するシーン好き。主人公のソードは最初から最後までぶっ通しでメンタルもフィジカルも歴代最強だったように思う。
アニメ牙狼の中では実写シリーズみたいなエピソード多かった気がする。


月がきれい (2017春)

視聴後に月がきれいくらいしか言えなくなった。


AKIBA’S TRIP -THE ANIMATION- (2017冬)

2010年代のアキバネタ、ヲタクネタがサイコーだった。この際どいネタの数々が分かるヲタクの端くれでよかったと思った。
一番好きだったのは遊戯王パロディ回。何度見ても笑ってしまう。
記事を書くにあたって観返してみたら最終回で歓喜の歌が流れる辺りが無駄に感動的にクソ笑った。


この素晴らしい世界に祝福を! (2016冬)

ギャグが冴えていた。また観たい。


君の名は。 (2016夏)

2000年代の同記事を書くなら「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」は絶対入れていただろう。
「君の名は。」はそうした過去の長編の主人公たちが辿り着いたビターな結末をひとつひとつハッピーエンドに変えたifみたいな作品で、要するに新海誠作品トゥルーエンドルートとも言える作品なのだが、これはこれまでの長編を全部追っているとエモいものの、しかし前作はビターな結末の中でそれでも少し未来に進む(進まざるを得なくなる)みたいな部分こそが良かったのではないかみたいなフクザツな気持ちになった。
佐由理は夢から覚めたら浩紀との心の繋がりを失ってしまうし、現在を捨ててでも過去の約束を選んだ浩紀はその後すべてを失って独りで遠い思い出を見つめながら物語が終わるから良いのだ。踏切で貴樹が振り向いた先に同じように振り向く明里は居なかったからこそ良いのだ。
瀧と三葉の結末はあれはあれで良かったのだが、しかし勝手に新海作品に求めていたエモさとは違っており、なんというか「そういうエモさ(気持ち悪さとも言う)はもうやりませんので」と置いていかれてしまったような寂しさを感じてしまった。
なお「天気の子」は小説版を読んだら別にいいかみたいな気持ちになってしまってアニメは観ていない。


四月は君の嘘 (2014秋)

主人公が再起して成長してヒロインが死ぬ系の話。


境界の彼方 (2013秋)

誰にも認められず疎外感の中で生きるしかなかった主人公とヒロインが出会い、共に生きられない事情に苦しみながらも一緒にいたいと願うみたいな話。
それはそうと妖夢退治のためにめっちゃ歌って踊る回は笑った。
続編の方の劇場版は少し蛇足感があった。


PSYCHO-PASS サイコパス (2012秋)

シリーズの中で1期が一番良かったように思う。
それはそうとシビュラシステムがばがばでは。


氷菓 (2012春)

京アニナイズされて綺麗なのはいいのだけどやりすぎ感というか演出過剰な部分はどうかなぁと思った。
代わりに原作の苦さ成分はだいぶ物足りなくなっていたように感じた。


Persona4 the ANIMATION (2011秋)

ハイカラだった。


Steins;Gate (2011春)

本編もゼロもよかった。


蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH (2010秋)

シリーズでは確かこの作品からメカ描写にオレンジが関わり始めて大化けした。オレンジ驚異のメカニズム。
序盤でマークザインが出撃して着水する場面とか、終盤でマークニヒトと上空で対峙するシーンとかが印象的。
後のTVシリーズ2期のEXODUSは部分的には飛び抜けて良い回もあったものの、特に後半特定のキャラが過去作の台詞をやたら繰り返すだけの壊れたレコードみたいになっていて残念だった。
現行で3話ずつ劇場公開されているTHE BEYONDはその点だいぶ改善されているものの2010年代で完結していないので除外。


機動戦士ガンダムUC (2010冬~)

EP5でブライトさんがバナージを激励して送り出すシーン好き。
大気圏突入時に散った連邦とジオンのオッサンふたりの残留思念的なものをバナージが感知してユニコーンが緑色に光ってネェルアーガマとガランシェールを繋げるシーン好き。
ロニさんが悲しいねってなったことをバナージがNT察知して「撃てません」って叫びリディが撃つシーン好き(よくネタにされてるけども)。
旧式MS運動会、ファンサービス的にあれはあれで需要あるんだろうけど正直EP4とかそれよりもロニさんとバナージの会話を少しは増やすとかしてほしかったし、EP7でも「なげぇよ!!!1」ってなった。